就是愛棒球〜Gotta Love Baseball〜 by 高原成龍

    第11回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その6〜

    第12回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その7〜

    第13回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その8〜

    第14回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その9〜

    第15回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その10〜



     第11回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その6〜


    はじめに

     締め切り間際に、また台北に行ってきました。そのため原稿が遅くなってしまいました。申し訳ありませんでした。

     それにしても、予想の範囲内とはいえ、巨人は見事に沈んでいます。根本的な補強が間違っているので、当然と言えば当然でしょう。
     ミセリとキャプラーの契約の責任、誰が取るのでしょうか?そのせいで、一か月ベンチで寝かせた清水に、フロントはなんと言い訳するのでしょうか?
     以上、シーズンオフ注目のネタでした。

    8.予感

     元通りの朝を迎えました。眠いです!助けてくれ!

     いつも通り、新荘棒球場に9:30入りです。日本チームは、オフで台北市内観光だったようです。詳しくは、昨年10月に発売された「甲子園の星」を参照下さい。

     朝の試合は、イタリアvsオーストラリアです。途中、ケガ人が出たりとかしましたが、結局8ー0でオーストラリアが勝ちました。
     試合後、スタッフからイタリアチームの選手の写真撮影の依頼がありました。チーム専属の通訳が試合中にケガした選手の診察に付き添っているため、私が拙い英語で交渉してどうにか撮影に付き合ってもらいました。途中、小雨も降ってきて「まぁ〜、どうしましょ?」状態でした。

     その後、キューバvsパナマの試合を途中まで見て、その後バス&MRTで天母棒球場へ移動。台湾vsアメリカを諸関係者と共に見ていました。

     始球式では、協賛スポンサーのお偉いさん(日本人)がやっていました。知っていれば間近で撮影できていただけに、残念でした。ここでも改めて、早く慣れて情報に対して常に敏感になる、という事を学びました。

     その後は、広告担当のスタッフから、場内の広告及び売店の写真撮影の依頼。それも毎試合。試合は見られんが、自分が協会からIDをもらっている手前、やらんとイカン。
     よい子のみんな、コレがプロやで!好きな事するために、めんどくさいことも粛々とこなすんやで。
    (↑ワシも大人になったのう〜)

     試合は2ー1でアメリカが勝ちましたが、5回終了時に雨が強くなって中断。30分以上経過しても雨がやまず、そのままコールドゲームになりました。
     この結果、アメリカが予選2位、台湾は予選3位となりました。
    *この手の国際大会では、5回終了時に雨で試合続行不可能の場合は大体30分経過後、コールドになります。

     試合後は、アメリカ→台湾の順で記者会見が行われました。記者会見を取り仕切った男性スタッフが異常に緊張し、うまくまわっていかなかったのが見ていて気の毒になりました。

     別会場では、韓国vs南アフリカの試合が行われていましたが、雨がひどくなり、1回表途中で打ち切りになり、翌9日10:30に再開されることになりました。
     そういえば翌9日は、大会期間唯一の休日。
     おい、こら〜!ワシの休日を返せ〜!また朝早起きして行かなアカンやないかい!

     予選の順位は両チームとも決まっていたので、翌10日以降の日程には大きな影響はナシ…と思っていたのですが、この雨が大会のクライマックスを豪快にかき乱してくれました。そして、この時私の休日も潰してくれました。
     皆さん、台北へお越しの際は、雨具を忘れずにね!by電子ちゃん(今でもおるんやろか?)

     という事で、9日に続く。



     第12回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その7〜


     はじめに

     先日、チケットを頂いて女子ゴルフをはじめて見て来ました。不動裕理と宮里藍は出場してませんでしたが、横峯さくら(パパもね)の人気には驚きました。
     しかし、キツイ!バテました!
     一日あの起伏の激しいコースをまわって、頭を使い、自然を味方に付けてスコアを出して、高額賞金を勝ち取らなければいけないプロの皆様には、ただただ頭が下がります。それは、取材されるマスコミの皆様も同様です。
     色々収穫の多かったゴルフ生観戦でした。

    9.没有休息

     タイトルの意味は、「休みが無いよ〜」という意味です。本当に休みが無くなりました。トホホ・・・

     サスペンデッドの試合を消化するため、9月9日朝10:30から天母棒球場で続きが行われました。韓国―南アフリカなので、結果は見え見えですが、それでも私は眠い目こすって、カラ元気をフル回転して球場入りです。
     そういう試合なので、両チームの姿勢には当然差が出ます。韓国チームは、次の試合を見据えた戦いをしていたのに対し、南アフリカチームは、試合中にベンチ横のカメラマン席にいた私に、写真撮影をねだってコーチに注意されていた選手がいました。

     この試合中、私が知らないうちに、日本チームが練習のために球場入りしてましたが、試合が終わってから色んな事が起きました。こちらが想定していない事が起きたときは、往々にしてアクシデントが発生するものです。世の中、不思議なものです。
     試合終了間際、球場内の屋内練習場で練習していた日本チームのコーチやマネジャーの方が台湾人スタッフと何やら話し込んでいました。すぐそばにいた私が呼ばれて対応する事になりました。
     内容は、「今やって来たアメリカチームの為に、練習場を空け渡して欲しい」ということでした。しかし、日本チームは、「10:00〜12:00という事で練習場を借りる約束をしている」ということでしたので、左手にしている1980円の安腕時計を見ると11:30。確かに、日本チームからすれば、「何でやねん」という事になります。この時、選手達は外をランニング中。選手達が帰ってくれば、「どうなっとるんじゃ!」となるのは、ほぼ間違いなし。私は「どないするねん」という感じです。

     この原因になったのは、前日降った雨。そのため、各チームに割り振られている練習用グラウンドが使用不可能になったので、天母棒球場にある室内練習場を借りようと一斉にやってきた、ということでした。
     ひとまず、日本チームの上記主張を伝えて主催者に裁定を預けました。結局、室内練習場はアメリカチームに明け渡しましたが、試合終了後30分メイングラウンドを借りる事ができました。

     試合終了後、お約束通り日本チームはメイングラウンドで練習出来ました。ユニホーム組だけでなく、関係者の皆さんもひとまずほっとされていたようです。それどころか、「質の高い練習ができる」という事で良かったみたいでした。
     しかし、世の中なかなかうまくいかんように出来てます。そう思ったのもつかの間。スカッ晴れ(by長嶋さん)の天気が、雲行きが怪しくなり、ついには、和田アキ子の歌のような土砂降りの雨が降ってきました。台北ではよくある夕立ちのパターン。よりによって練習中に降らんでも、という感じです。私は雲を見ながら頭を抱えてしまいました。
     私は、すぐに渡辺監督(横浜高監督)にお詫びしましたが、渡辺監督からは、「いい練習が出来て良かった」とお言葉を頂きました。本当に運が悪い事この上ナシです。
     あまりにも気の毒過ぎて、静かに明日のパナマ戦の奮闘を祈るしかできませんでした。

     日本チ−ムが帰ってからは、台湾チ−ムの李杜宏監督を紹介してもらい、野球のお話しを色々させてもらいました。私個人は、タダで転びません!僕は死にましェん!
     球場を後にしてからは、球場で親しくなった方々と私の台湾の知人を交え兄弟大飯店(プロ野球チーム・エレファンツを所有しています)で有名な飲茶レストランでお食事。その後は、晶華酒店で開催されたウェルカムパーティ(終了間際でしたが)に出席して色んな方と挨拶をしてきました。
     休日のようで休日でない〜、ベンベン!っということで、決勝トーナメントに向います。
     あ〜ああ〜 台北は〜 今日も〜 雨〜だぁった〜(人の歌パクるな!)

     という事で、次回に続く。



     第13回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その8〜


    はじめに

     今月の頭、中華民國棒球協会の顔見知りの依頼で、少年野球の国際大会の日本チーム専属通訳をやりました。その準備の為に先月休載しました事を、お詫び申しあげます。この時の様子はこの連載が終了次第、紹介致します。

    10.雨燦々

     9月10日からは、決勝トーナメントが始まります。そのトーナメントにあふれたチームは、順位決定戦です。ベネズエラの不戦負けで多少変動はありましたが、朝は前日の土砂降りの雨も上がり、試合も無事消化出来そうな感じです。
     この時、まだ台風接近を実感していませんでした。したからといってどうする事も出来ませんが・・・

     10:30に始まった南アフリカvsドイツが終わった頃、前日に続き雲行きが段々怪しくなり、空は徐々にどす黒くなっていきました。その後、やっぱり雨が降ってきました。14:30開始予定が、雨を警戒し15分早まり、日本チームはまともな準備が出来ないまま試合に突入せざるを得なくなりました。
     その影響か、試合は先発涌井(現西武。当時横浜高)が8回途中まで無失点と好投!しても、打線は相手投手に押さえ込まれ、7回に佐藤俊司(現東京ガス。当時横浜高)がタイムリーヒットを打つまで得点出来ず。空と同じような重苦しさが漂っていました。唯一重苦しさから無縁だったのは、パナマのベンチ。ベンチ内にあるゴミ箱やドリンクBOXを楽器に変えて音楽を奏で、歌歌って盛り上がっていました。

     天気も徐々に荒れていくにつれ、試合も荒れました。8回裏、日本はチャンスをつくってランナーが何事も無くホームを駆け抜け、「さあ、追加点だ!」と思った矢先、主審がアウトカウントを間違え、攻撃が終了し得点は無効に。
     グラウンドでは、渡辺監督が抗議していましたが、認められずそのまま続行。また、「雨が強くなってきたので、今の状態で試合を早く消化したい」、「こういったことも国際大会ならでは。いちいち気にしても仕方が無い」という意味も込められていたようです。

     その傍らで、本部席は天気同様大荒れ。日本からお越しの高野連の皆様が、さきほどの判定を巡って主催者の記録員達に抗議をはじめていました。そのときの皆様の顔は、まさに横山師匠!通訳の台湾人の方は、どうしていいか分からず、その場でフリーズ。粘ってはみたものの、プレーが進行しているため、抗議は受け入れられませんでした。私だけでなく、そばにいた誰もが固まってしまうしかありませんでした。

     その後、9回2アウト1、3塁まで進み、捕手の梅田大喜(現明大。当時明徳義塾)と主審がホームベースにたまった水をかき分けながら進めていったのですが、雨が激しくなり、そのまま中断。この中断がまさか4時間以上になるとは、会場にいる誰もが全っっっっっっっったく思ってもいませんでした。試合に備えて球場入りしているキューバとオランダの選手達はなおさらそうでしょう。スタンドでずっと待ちぼうけでした。
     中断中、私はスタンドにいる選手の父兄の皆様や色んな人たちに声をかけまくっていました。
     そこで聞かれたのは、「大会は経費等の都合上、日本のように順延して試合はやれんだろう」という事でした。また、私は色んな方に「コレで試合再開を待っていたら『朝まで生試合』だ!」と言っていましたが、日本との違いに戸惑うばかりでした。
     日本の選手達は、中断中球場の屋内練習場で軽い食事を取ったり、簡単に体を動かしたりして退屈しのぎをしていましたが、さぞかったるかった事でしょう。

     中断が長くなった理由は2つ。一つは、最後の最後で巡って来た絶好の場面で中断して、そのままコールド負けの裁定が下る事をパナマ側が嫌がったこと。もう一つは、雨が止むごとにおこなってきたグラウンド整備が、ことごとく雨で邪魔され、全てが振り出しに戻ってしまうため。
     これには、IBAFの役員の一人が英語で「(マウンドとホームベース付近しか覆えない)内野のシートを、もっと大きいシートにすれば、ちょっと整備してすぐ試合が出来るやろが!」と声を荒げ、椅子に蹴りをぶち込んでいました。それにしても、IBAFの人間は、視察中に大会スタッフの姉ちゃんを食事に誘っていたノタリ(注:IBAF会長)のお父っつぁんといい、まともなのはおらんのか?
     まあ、こういう人が上にいるから、五輪で野球が無くなるんやろねえ・・・

     めっちゃ長い中断の後、主催者が両監督を仲介してコールドゲームにし、日本の勝利となりました。台湾のあるスポーツ記者の方から、涌井のインタビューの通訳依頼を受けましたが、「あんだけ待たされたら早く帰りたいだろうから、インタビューは止めとくよ」という事で、中止。ちょこっと重圧から解放されました。

     その後、大会本部は日程の変更に追われ、大変だったようです。新荘棒球場で開催予定だった台湾VS韓国も、先発メンバーだけ発表されて、そのまま雨で中止。
     そのため翌日の日程は、午前に天母棒球場でキューバvsオランダと新荘棒球場で韓国VS台湾が行われ、その両試合の勝者が、この日勝ち上がったアメリカ(天母にて)と日本(新荘にて)と対戦するという事になり、9〜11位決定戦が省略されました。
     帰りは、土砂降りの雨の中強引にタクシーを拾い、途中ガソリンスタンドに寄られながらも、日本の記者の皆さんと一緒に帰って来ました。

     雨って哀しいものですね
     天気って不思議なものですね

     タイトルの意味、由来分かってもらえたかな?と思いつつ、次回へ続く。



     第14回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その9〜


    はじめに

    1. ヒロシです(パクるな!おまけに違うやろ!)。言い訳をするとです。
     9月、10月と連続して台湾へ遠征してきました。それと、先月の締め切りを豪快に忘れ、原稿を作成しとらんかったとです。
     そんなつまらない理由で、皆様には多大なご迷惑をおかけしました事を、お詫び申しあげます・・・ではなく、お詫びせないかんとです。
     すまんかったとです。

     とはいえ、台湾遠征は収穫が非常に多かったです。プロ野球のプレスパスをもらって、球場の中に潜入しただけでなく、某チームの選手におもちゃにされまくり、郭泰源さんとお会いして色んな事をお話してきました。また、偶然ですが日本国内で騒がれているスター候補とその家族ともお会いする事が出来ました。更には、とある関係者とも、夜中に酒を飲んでました。
     内容は、ヒ・ミ・ツ(かわいくね〜ぞ!)

    2.タイトル変更を編集長と検討致しましたところ、承諾を得る事が出来ました。そのタイトルへの移行&発表は、来月致しますのでよろしくお願いします。

    11.雨散々
     前日からの雨は、一向に止まないどころか、ひどくなっていました。当然、気が重くなります。外を出たら、もっと気が重くなりました。靴が濡れそうな位雨足が強く、いつものコースである台北駅から299バスでの移動を断念せざるを得ませんでした。そこで、近くのMRT駅でタクシーを拾って移動しようとしたのですが、悪天候&土曜の早朝で呼べるタクシーが見当たらず。5〜10分ぐらい粘ってようやく見つけたのですが、今度は最短距離での移動を拒否し、大回りして新荘棒球場へ到着。
     到着時、誰も球場にいませんでした。真っ暗闇の記者室の電気を付けて、グラウンドを眺めても、雨どころか風まで強くなっていました。ホームとマウンド上に申し訳程度に置かれた雨よけシートは、見事にふっ飛ばされてました。
     タクシーが大まわりした理由は、「浸水しているから」ということでした。タクシーの運転手から言われたときは、すぐ納得したのですが、正直信じていませんでした。
     でも、記者室内にあるTVでニュースを見て納得。球場のある地域の付近が床下浸水をはじめている光景が映し出されてました。更に、台北市内では人の胸まで浸水している地域もありました。その後出た天気図を見たら、渦を巻いた雲がしっかり台湾を覆っていました。
     グラウンドの状況だけでなく、このようなTV報道から「もう出来へんやろ・・・」と思ってましたが、試合は「午前が午後へ、午後が夜へスライド」ということで、その場ではする事も無く眠いので、机に顔を伏せて寝てました。

     目が覚めたら、もうお昼。通常なら主催者が用意した弁当が出るのですが、試合があるかないか分からない状況なので、ナシ!残念!雨に濡れながら近所の安食堂へ駆け込み、済ませました。
     その後、しばらくして、両チームの選手が到着。試合がやれるかどうか分からん中で練習をはじめてました。
     この時(に限らず)、目立ったのは韓国人の横暴ぶり。態度・素行の悪さはスタッフから聞いていただけでなく、前々日の南アフリカ戦(サスペンデッドでの再開試合)では、ベンチにゴミを豪快に散らかし、それをグラウンド練習で使用していた高野連の皆様が片付けているところを目撃しました。
     またこの際、某世界的大手運動用具メーカーの韓国チーム帯同職員が、関係者パスを忘れて球場入りしていたので退場してもらったところ、トレーナーの顔で再び入場し我が物顔で堂々と振る舞っていました。それだけならまだしも、選手は廊下にドリンクの缶やゴミを散らかしても放ったらかしで知らんぷり。後から来た日本チームの選手のご家族(特に若い世代の方)には、しっかり見て頂きました。
     世界のあちこちで韓国人の事は聞きましたが、往々にして評判は芳しくありません。韓流ブームと言われ韓国の芸能人がもてはやされてますが、実態はこんなものです。韓国人はみな、ヨン様やジウ姫ではありません。ホンマやでぇ。

     そんなやり取りの後、日本チームが到着。また、チーム帯同のマスコミの皆様も到着。危うく、事情説明のためのIBAFの役員&その通訳の通訳という事をやらされそうになりましたが、チーム専属通訳が現れて何もナシ。日本チームの皆様には無駄足になりました。
     結局、グラウンドの状態が悪く試合は中止。裁定で予選上位の韓国を翌日日本と対戦させ、この日天母で強行開催された試合ではオランダに勝利したキューバがアメリカと対戦、その勝者が決勝戦を行うことになりました…が、これに怒ったのは台湾の李杜宏監督。通訳を交え、IBAFの人間に抗議をはじめました。内容は「天母でキューバは試合しているのに、ウチ等は試合もしないで裁定で決まるのは不公平ではないか!」という事でした。
     一理ある言い分でしたが、新荘のグラウンドは雨水をたっぷり吸って試合に耐えられる状態でないのは明らか。おまけにホスト国。という事で、IBAFの担当者が下した決断は、試合が開催された天母に移動し20:00から試合を行うことになりました。
     そうすると、これに怒ったのは当然、韓国の監督。執拗に抗議しましたが、説得されて試合へ突入!私もすぐにタクシー(つまり金かけて)使って速攻移動!
     でも、台風の影響で試合は速攻中断&中止!韓国の監督は、ずっと眉間にしわ寄せてました。

     その後正式に裁定が下り、翌日は日本vs韓国とアメリカvsキューバの勝者が決勝、敗者が3位決定戦という変則ダブルヘッダーになりました。
     翌日は、最終日。台風はどうなる?選手達は如何に?雨は冷たいけど、止むのか〜?

     つづく。



     第15回 海外スポーツ道中膝栗毛シリーズ第2弾 AAA世界野球選手権なぜか侵入ルポ 〜その10〜


    はじめに

    1、8月21日より、シアトルへ遠征しました。目的は22〜24日のマリナーズvsヤンキースです。そこでの内容は、私のblogにて公表予定です。
    2、6月から始めた私のblog、ご支持頂き誠にありがとうございます!!!上記URLまでアクセスお待ちしています。

    12.終戦

     長く待たせて済みません!!!最終回、再開します。

     台風の影響で、試合日程が終盤に大幅に狂いまくったこの大会。最終日の天気予報も芳しくなく、やはり雨。朝の私の移動もやっぱりタクシーでした(銭が・・・)。
     新荘棒球場到着時、場内スタッフだけがいました。外を見たら、記者は誰一人出てこんでしょう、絶対に。そのぐらいの天気でした。
     そこですぐに言われたのは、「大会最終日は開催せず、前日までの試合結果をもとに優勝チームや個人タイトルを決める」ということでした。
     しばらく球場にいたのですが、何の変化もないので正午前に一旦部屋に戻り荷物を整理した後、選手、関係者用の宿舎へ向かいました。最初に言われた大会のスケジュールの裏を取るためです。天気に散々振り回されているので、何が何でも強引に決勝戦くらいはやりたいだろう、と考えている気がしたので、ひたすら試合を有無を探っていました。
     そうしたら、宿舎のロビーでIBAFの大会運営委員が出てきたので、英語で質問したら(こんぐらいの英語は学校で勉強しているぞ!)、「17:00より決勝戦・日本―キューバ、その終了後に3位決定戦・韓国―アメリカを天母棒球場で行う。グラウンド状態は、聞いた限り大丈夫そうだ。」という返事がきました。この組み合わせの根拠は、各組予選1位同士(決勝)と2位同士(3位決定戦)ということです。
     その後、選手の動向を探ったら「キューバと日本の選手達が、さっきバスで移動した」という事を聞き、知り合いになった選手の父兄達に連絡。私は、タクシーを捕まえすぐに球場へ移動しましたが、タクシーだけでドえらい出費!
     20分ほどで球場へ着いたら、すでに選手達はグラウンドで体を慣らしていました。先発オーダーも決まっていて、後は試合を始めるのみ、の状態でした。
     雨は一時的に上がったものの、夕刻前にまた振り出したので、相変わらず降ったままでした。その影響で、17:00開始が16:45に前倒しになってしまいました。

     試合は、こういった不規則な状況に不馴れなせいか、日本は先発のダルビッシュ有(現北海道日本ハム、当時東北高)がつかまり、キューバに惜敗しました。打線も途中までノーヒットノーランを喫するのではないか、というくらいキューバの投手に抑え込まれました。
     得点は「惜敗」でしたが、内容は「完敗」だった試合でした。
     試合終了後は、両チームの監督が記者会見した後、すぐに表彰式に入るというドタバタぶりでした。そこでは、今は亡き偉大な(?)ノタリIBAF会長が選手達にメダルを掛け、トロフィー等の授与を行っていました。
     表彰式終了後は、バスの待ち時間まで台湾記者のサポートで渡辺元智監督(横浜高監督)にお話を聞いて、一部の選手達としゃべっていました。

     その後行われた3位決定戦は、20:30頃に開始。試合は22:00を過ぎてやっと終了。その後の表彰式は、駆け足且つ強引で終わらせていました。一方の私は、眠気を押さえての観戦&大会スタッフの手伝いを少々やって、深夜に彼等の打ち上げに参加しました。しかし、疲労困ぱいの私は酒が入ってからは、記憶が無く、眠気に襲われ、ボケまくって周りの人たちに笑われていました。
     こうして、私の初プレスパス取得&取材初体験記は、ドタバタしながら面白く終わりました。
     この経験は、その後台湾プロ野球(CPBL)でのパス取得、少年野球チームの通訳、アジアシリーズ…、と生かされてますが、悲しいかな銭になってません、チクショ〜!私にとって、台湾野球界で取材活動ができる原点ともいえる大会でした。
     このまま勢いにのって、MLB等、上の世界へと進出していきたいと思っています。
     今回でクールジャイアンツ編は閉めますが、来回からはいつもどおり、『就是愛棒球〜Gotta Love Baseball〜』に戻ります。
     そして読者のみなさんのために、野球大好きな人たちのために、ファンから取材活動を目指す人たちのために、私及びぼーる通信は、前進します。

     これからも、御愛顧よろしくお願いします。


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